プロ野球の守備記録やbatted ballなど中々個人では集計しにくい珍しいデータを取り扱うサイトです
元々セイバーメトリクスとは野球統計の専門家のビル・ジェイムズ氏によって提唱されたもので、 野球のデータを用いて客観的に選手の評価や戦略などを検証していく分析手法のことです。元々、OAKを率いているビリー・ビーンGMが取り入れて「マネーボール旋風」を巻き起こしたことがきっかけで、 MLB各球団も積極的に取り入れ始め、近年では日本でも徐々に浸透し始めています。 当サイトではRFといった守備指標とbatted ballを公開しています。
RFとは主に守備範囲の広さを表す守備指標の一つで、1試合につきアウトを何個取ることができるのかを示します。 つまりこの指標が高い選手ほど守備範囲が広く、多くのアウトを奪うことができる選手ということになります。 計算方法は(刺殺+補殺)÷守備イニング数×9で計算します。
ところが日本で大きな問題となっている点は二つ、それは『守備イニング』と『外野守備』の二つです。 残念ながらNPBは選手個人の守備イニングデータを公開しておらず、更に外野は3ポジションで構成されていますが、 全て『外野』と一括りされているのでRFを出すのは困難な環境でした。 今やMLBだけでなく、韓国プロ野球(KBO)やメキシカンリーグ(MEX)などでも当たり前のように公開されているというのにです。 その為、日本では簡易RFと呼ばれる代替指標が使用されてきましたが、やはりそれでは不正確と言わざるを得ませんでした。 今回、それらの課題は独自集計によって何とか解消することができていますのでご安心ください…と言いたいところですが、 手作業で行ってきたのでやはり信憑性は疑わしい点は否めないのでご注意ください。
『batted ball』を直訳すると『打球』となる通り、打球に関してのデータです。 今回は投手の打球管理を独自に集計しています。平均以上にゴロを打たせる割合が高いとground baller、 フライを打たせる割合が高い場合はfly ballerとなり、どういった投手がどのタイプなのか分かるようになっています。
当サイトはyahoo一球速報のデータを集計したものです。また、犠打失敗に関しては内野ゴロ、もしくは内野フライとして取り扱っています。
また、打撃妨害や守備妨害の一部(盗塁の際の送球妨害など)に関しては対象外としています。
RFは守備範囲の広さを示す守備指標ですが、RFには様々な問題が出てきます。
まず守備機会の公平に出来ず、奪三振能力の高い投手陣が多く存在する球団に在籍している野手や
球団によってゴロやフライの割合も大きく違い、前者ならば外野手が不利になり、
逆にフライが多ければ内野手が不利になり、RFではこれらを公平にすることができません。
そこで新しく考案してみたのがCBRF、batted ballと連動して各球団のGB数やFB数と当該選手の補殺、刺殺数を使用し、
その選手が各球団の総イニング数を守ったと仮定し、各球団の総GBやFB数から当該選手が奪ったアウトの率を算出する守備指標です。
これならば奪三振数やGB数、FB数の多い少ないに左右されず、ある程度の補正がかけられるようになりました。
ERAは防御率、tERAはDIPSを更に発展させたものです。
まずDIPSですが、投手のみに責任がある要素である奪三振、与四球、被本塁打を使って疑似防御率を算出する指標です。
tERAはそこに打球管理をプラスしたもので、アウトになるかヒットになるかはともかくとして、
そもそも打たれた打球自体は投手の責任によるものであるという面を考慮した指標です。
今回、この指標を投手ではなく捕手に使用し、算出しました。
そのまま配球と呼ぶのはどうかと思いますが、とりあえず公開してみることとなりました。